鬼、金を食らいに旅に出る

金の為なら手段を選ばず、マイルの為なら手間を惜しまず、旅の為なら鬼と化す

【イタリア一人旅】フィレンツェでの夜明け前の過ごし方

Cattedrale di Santa Maria del Fiore (Duomo di Firenze)

こんにちは。鬼です。

私が一番好きな国であるイタリアを旅した時のことを書きたいと思います。少し前のことですが、劇的に変化するような街ではないので何かの参考になればと思います。

初めての海外一人旅でしたが、この時は資金が潤沢にあったため日本で万全の準備を整えてから出発しました。

まずは、イタリア旅行の拠点としたフィレンツェに到着してから、初めての一人ディナーと夜明け前のフィレンツェ徘徊した時の話しからスタートです。

一人旅のきっかけ

初の海外一人旅のきっかけは、職場の先輩との会話でした。

私は海外旅行によく行く人として振舞っていましたが、一人での旅行は国内限定だったため、流石に海外は怖いかという感じで言われたため、いやいや、機会があれば一人旅もどうってことないですよ。という感じで反論してしまったのです。

だったら、休み取っていいから一人でどこかに行ってこいよ。と言われてしまい、一人旅に出ることになったのです。

一人で海外に行って初日のディナーの写真をLINEで送ってよこしたら、先輩が日本でご馳走を奢ってくれるという確約を頂いたため、本格的に行き先を検討することにしました。

旅の準備はHISさんの知識を借りまくり

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先輩に一人で行ってくると言い放ったものの、流石に一人で海外旅行に行くのはかなりの不安がありました。

そこで、自宅近くのHISさんに相談してみようと思い、何のプランも考えないまま突撃してみました。

まずは、行き先については文明国であることと、治安が比較的良いところという条件で相談してみたのですが、銃があるアメリカやアジアは初めから除外すると、必然的にヨーロッパ周辺ということになってしまいました。

だったら、世界遺産の数が世界一であるイタリアが良いかもということで、行き先はスムーズに決定です。

そこからは、HISの担当者に旅の予定日と拠点とする街への航空券の値段を調べてもらいましたが、この当時は資金が潤沢にあったため、予算に上限を付けずに調べてもらいました。

流石にビジネスクラスだと目玉が飛び出る程の金額だったため、エコノミークラスにしましたが、時間を有効に使える便を選んで頂けて良かったと思います。

そして、どうせ行くなら色々と回りたいということで、フィレンツェを起点として、ベネチアとカンポ広場で有名なシエナという街にも足を延ばすプランを作成してもらいました。

旅の行程プラン作成をほぼ全部丸投げする形となってしまい、担当者さんの時間をかなり占有してしまいましたが、初の一人旅の不安をかなり解消することができたため、今でもこの担当者さんには感謝しています。

そんな感じで、飛行機の航空券と全ホテルのバウチャー(チケット)、移動に使う鉄道チケットを完璧にそろえてからの出発だったため、どうにかその場所にたどり着きさえすればなんとかなるという状態で旅がスタートしました。

フィレンツェでの拠点となるホテル

フィレンツェには夕方に到着したため、空港からはホテルまでタクシーを利用しました。というか、タクシー以外は考えていませんでしたが、いざ空港の前にたむろしているタクシー運転手さん方を前にするとハラハラドキドキしてしまいました。

半ば強引にタクシーに案内されたところで、フィレンツェの主要駅である「サンタマリアノヴェッラ」駅までお願いすることができました。

タクシーに乗ってから、運転手さんからいくつ質問されましたが、私がイタリア語を話せないことを悟ると、無言のまま駅に向かってくれましたが、変な場所に連れていかれたり、遠回りされたりしないか不安でたまりませんでしたね。

道中、ずっとスマホのアプリで駅に向かっているかを確認するという、少し意地汚い感じで監視していましたが、最短距離で駅に向かってくれているようだったので取り敢えず一安心です。

たとえ遠回りされたところで、文句を言えるような語学力も無ければ、そんな勇気もなかったでしょうが、見た目は怖そうでも誠実な運転手さんに当たって幸運だったと思います。

 

無事に駅に到着して、タクシーを降りました。

駅からホテルまでは数分の距離であることは知っていたため、トランクを引きずりながらホテルまで歩いて行きましたが、主要駅に近いということで大変賑やかな場所の近くにあるホテルですが、少し路地に入ったことろにあるため大通りよりは静かな場所です。

外見はこじんまりして見えましたが、内部は思った以上に広く映画で出てくるようなフロントが中央にぽつんとありました。

取り敢えず、バウチャーとパスポートを提示しながら「チェックイン プリーズ」という感じでフロントの女性に話しかけてみると、ジロジロとパスポートと見比べられましたが、意外とすんなりと会話?が成立し、7泊分の宿泊が無事に通っていることが確認できました。

そうです、ベネチアとシエナにもホテルを取っていますが、トランクを持ち運ぶのが嫌だったため、実際には宿泊しない日も含めて部屋を確保してトランクはこのホテルに置きっぱなしにすることにしたのです。

今にして思えばなんて贅沢なことをしているのだと思いますが、当時はお金よりも快適な旅をすることの方が重要だったのです。

もう一度当時に戻りたいです。

こうして、イタリア一人旅の拠点となる部屋を無事に確保することができたため、旅の不安が和らいだことを実感しました。

初日のディナー

部屋で荷ほどきをして一段落したところで、外は既に夜になっていました。

日本を出発してからゆっくりできていなかったため、外に出るか悩みましたが、先輩から初日のディナーの写真を送るように指示されていたため、ディナーを食べられそうなお店を探すことにしました。

ホテルを出てすぐのところに、各国の国旗が看板に書いてあるイタリアンレストランを見つけました。中もそこそこ混んでるようですが、何と言っても一人で入る勇気がでなかったため、もう少し客が少なくて入りやすそうな店を探そうとしていたところ、客引きらしい人に見つかってしまいました。

その人は、席があるから入れよ。みたいなジェスチャーをしていたため、これも何かの縁だなと思い、この店で初の海外一人旅のディナーを食べることを決意したのです。

イタリアンの注文の仕方は一通り予習してきたのですが、眠かったのとそこまでお腹が空いていなかったため、イタリアビールの定番のモラッティと生ハムを頂くことにしました。

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実は隣の人もこれを頼んでいたため、同じものをという感じで注文したのですが、このポテトのフライも絶妙な美味しさがあり、ビールが進みました。大瓶2本を飲んでしまいましたが、初の一人ディナーは店に入ってしまえば回りの視線も全く気にならず、というか誰も私なんかを見ていないということが分かり、日本で居酒屋に一人で入るよりも実はハードルが低いかもしれないと感じました。

日本と違うのは、テーブル毎に担当者が決まっているため、会計時にはちゃんと担当者をみつけて「チェック プリーズ」と言えば問題なく会計してくれました。

テーブル会計なので、レシートの金額にチップ分を含んだ額を渡せばOKです。

ちょっとドキドキする食事でしたが、写真も撮ることができましたし、一人でのディナーの雰囲気もつかめたのでミッションは完了です。

ホテルに帰って、初日を無事に終えました。

フィレンツェの街を早朝ランニング

この旅でもう一つ実施したいと思っていたことが早朝ランニングです。

やはり自分の足で回ることがその街を知るために重要であると考えているため、ホテルでの朝食前に軽くランニングしてみることにしました。

ちょっと早く起きすぎて、真っ暗な状態でしたが人もほとんど居なかったため臆することなくランニングを開始です。

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フィレンツェの街は有名どころが中心部に固まっているため、走ってみれば意外なほどに各観光地が近いとこに気が付きます。まずは、有名なベッキオ橋を遠目で見れる場所にやってきました。

ガイドブックにも必ず載っているフィレンツェを代表する観光地ですが、流石に早朝は全く人がいませんね。

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宝石店が軒を連ねる橋の上も、静まり返っているのでこれはこれで貴重な体験かと思います。

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少し走れば、これまた超有名なドゥオモが見えてきました。

まだ薄暗い中ですが、その大きさと荘厳さは流石に圧倒されるものがありますね。

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ミケランジェロ広場へ

徐々に夜が明けてきましたが、ホテルの朝食まではまだ時間があるため、フィレンツェの街を一望できるというミケランジェロ広場に向かう事にしました。

しかし、街の中心から離れますし、夜は治安が悪いという評判を知っていたため、少しでも不穏な感じであれば引き返す覚悟で向かってみました。

アルノ川のほとりを走り、ミケランジェロ広場の入り口を抜けるとつづら折りの坂道が出てくるので、トレーニングには最適の道ですが、特に怖そうな雰囲気もなく同じようにランニングをしている人もいたため、そのまま広場に向かいました。

丁度夜が明ける時間と重なり、美しいフィレンツェの街を一望することができました。

朝の気持ちよさも合わさり、至福の時間を過ごせたと感じます。

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その後、ゆっくりとホテルまで戻って、シャワーを浴びて朝食バイキングを頂きました。

初めての街でしたが、一通り走って回れたことで一気に親近感を感じることができたのだと思います。

その後、何日かフィレンツェで宿泊しましたが、朝はミケランジェロ広場までランニングすることを日課としたことで、ちょっとだけフィレンツェが自分の街になったように感じることができました。

鬼でした。