鬼、金を食らいに旅に出る

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【イタリア一人旅】塔の街サンジミニャーノでレストラン「CUM QUIBUS」に巡り合う

1923-San-Gimignano

こんにちは。鬼です。

トスカーナ地方の街を巡る個人ツアーを利用した旅をしましたが、「モンテリッジョーニ」「コッレ・ディ・ヴァル・デルザ」の後で最後に到着した「サンジミニャーノ」です。

要塞都市モンテリッジョーニ、路地が素敵なコッレ・ディ・ヴァル・デルザの記事はこちらからご覧ください。

モンテリッジョーニ (中世の美しい要塞都市)

コッレ・ディ・ヴァル・デルザ (路地が魅力的なスカーナ地方の小さな村)

 

今回利用したのは、個人でツアーを企画している小さな会社です。会社というよりも夫婦で経営しているらしく、日本人でガイド担当の妻と、イタリア人でドライバー担当の夫という組み合わせです。

今回のプランでは、モンテリッジョーニ、コッレ・ディ・ヴァル・デルザ、サンジミニャーノという3つの場所を回ってもらう予定です。フィレンツェからは南に50キロ以内の場所なので、車で行けば1時間半程で行ける距離に位置しています。

塔が立ち並ぶ街

The Town of Fine Towers

サンジミニャーノは今回の旅で必ず訪れたい街の一つでした。

理由は単純でカッコいい塔を沢山見ることができるからです。

ただ、とても人気がある街なので「モンテリッジョーニ」「コッレ・ディ・ヴァル・デルザ」に比べると観光客が桁違いに多いです。

お店もレストランも多いですが、下手すると予約無しでは入れないのではないかと思う程の賑わいでした。

 

この街になぜ塔が立ち並んでいるかというと、中世に貴族や地元の富豪たちが自分の力を証明するために競って高い塔を建てたためらしいのです。当時は最大で72本も立ち並んでいたようですが、現在ではその数が14本にまで減ってしまったようですが、それでも小さな街なので塔がかなり多いなと感じました。

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街の入り口から続く通りはお土産を売るお店や、カフェ、レストランが軒を連ねています。道端のテーブルがイタリアらしいですね。

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街の中心にはお決まりの広場があり、そこからの眺めも中世の感じがしてとても綺麗です。噴水もあり、多くの人がその階段部分で休んでました。

時間がゆったりと流れているようで良いですね。

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塔はこんな具合に立っています。

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朽ち果てているのかと思ってましたが、予想以上に綺麗に残っていることに驚きました。倒れてきたら大変なので、定期的に修復作業を実施しているのでしょうかね。

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路上パフォーマンスをしている人も絵になります。

レストラン「CUM QUIBUS」と対面

この街のもう一つの目的は昼食を食べることです。

現地のガイドさんがオススメのレストランとのことですが、街の中心部から少し離れた場所にあるようなので、地図を頼りにその場所に向かいました。

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「CUM QUIBUS」というレストランですが、お店の外観はこじんまりした感じで隠れ家的な雰囲気です。

少し緊張しながら扉を開きました。

中はお客さんが誰一人としていなかったので、更に緊張は増しましたが、店員の女性が陽気に迎えてくれて店の奥にあるテラス席に案内してくれました。

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やはりお客さんは私一人だけのようでしたが、一番端の席だったためなんだか妙に落ち着く席で安心しました。

メニューから前菜とメイン、そしてデザートをそれぞれ選ぶシステムでしたので、ガイドブックに載っていたトスカーナ地方の名産ワインとデザートを選んでみました。

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前菜のサラミ盛り合わせとパンが初めに運ばれてきましたが、正直これだけでもボリューム満点です。しかも美味いし、しょっぱいしでワインがどんどん進みます。

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メインは牛肉が入ったパスタですが、これも信じられないほど美味しく、おかわりしたくなってしまいました。

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料理のおかわりは無理でしたが、ワインのおかわりを何度かしてみて、サンジミニャーノで作られた赤ワインも堪能させてもらいました。

白も赤も甲乙つけがたい味です。

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朝からずっと飲んでいる感じですが、旨い酒はいくらでも飲める気がするから不思議なものですね。

そして最後にデザートです。

ヴィン・サント(Vin Santo)という甘い食後酒に、固いビスケットを浸して味わうトスカーナの名物デザートです。

ビスケットは本当に固く、お酒に浸して少しふやかさないと歯が欠けてしまうのでは?と思う程でしたが味は最高です。

日本に帰ってきてからも、ヴィン・サント(Vin Santo)とビスケットを購入して真似して食べたくらい気に入ってしまいました。

塔の上へ

レストランに2時間弱も長居してしまったため、急いで街中を探索することになってしまいました。

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中心部にある「グロッサの塔」は、有料ですが登ることができるとのことだったので、記念に登ってみることにしました。この塔は54メートルもあり、サンジミニャーノで最も高いの塔だそうです。

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入り口付近の壁には絵が描かれており、ちょっと特徴的ですね。 

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塔の内部は空洞です。

階段が壁にへばりついているだけなので、人が大勢登りだしたら重みに耐えきれず落下してしまうのではないかという恐怖感がありました。

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しかも、足場はスケスケなので、高所恐怖症の人には地獄かもしれませんね。

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恐怖を乗り越えて頂上に登ると、ご褒美の景色を味わえます。

イタリアの街は本当に屋根の色がそろっていて綺麗の一言です。アクセントとして塔があることで、より一層カッコよく見えますね。

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サッカーとバスケットボールのコートが見えました。サッカーの印象が濃いイタリアですが、バスケットボールにもセリエAが存在しており、かなりレベルが高いリーグなのだとか。

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塔の下に降りて街歩きを続けていると、好きな景色に出会いました。

上に行く道と下に行く道がある場所です。なぜかは分かりませんが、こういった建物と道に心が惹かれてしまうのです。

共感できない人には全く理解されないと思いますが。 

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これはどうでしょう?

ツタの上側が真っ赤になっているのです。

これは珍しいし綺麗なのではないかと思って写真を撮ってみました。

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街中を散歩しているうちに、フィレンツェに戻る時間がやってきてしまいました。

この街では景色はもちろんのこと、素晴らしいレストランにも巡り合えたので悔いはありません。

またいつか、レストラン「CUM QUIBUS」に再訪したいと思います。

鬼でした。