【イタリア一人旅】コッレ・ディ・ヴァル・デルザ 路地が魅力的なスカーナ地方の小さな村
こんにちは。鬼です。
トスカーナ地方の街を巡る個人ツアーを利用した旅をしましたが、今回は「モンテリッジョーニ」の次の村である「コッレ・ディ・ヴァル・デルザ」です。
要塞都市モンテリッジョーニについてはこちらをご覧ください。
今回利用したのは、個人でツアーを企画している小さな会社です。会社というよりも夫婦で経営しているらしく、日本人でガイド担当の妻と、イタリア人でドライバー担当の夫という組み合わせです。
今回のプランでは、モンテリッジョーニ、コッレ・ディ・ヴァル・デルザ、サンジミニャーノという3つの場所を回ってもらう予定です。フィレンツェからは南に50キロ以内の場所なので、車で行けば1時間半程で行ける距離に位置しています。
コッレ・ディ・ヴァル・デルザ(Colle di Val d'Elsa)とは
この村は、トスカーナ地方のエルザの谷と呼ばれる場所にある小さな村です。
中でも旧市街は小高い丘の上に築かれており、二本の道の周りに家が立ち並ぶという細長い形をした村です。丘の上にあるため、もちろん景色は絶景ですし、路地もいたるところに伸びているため、路地好きには聖地とも言える場所かもしれません。
観光客も少なく、日本の田舎を旅するような穏やかな気分で歩けるというのが最大の利点だと思いました。
特産品もあるようで、クリスタルガラスのお店が大通り沿いには点在しています。なんと、イタリアで作られるクリスタルガラスの大半(9割程)がこの村で生産されているとのことでした。
丘の上までは歩いて行ける道もありますが、今回は時間が限られているためエレベーターに乗って旧市街に向かいました。
お花に迎えられて、出だしからほのぼの感が満載です。
大都市とは違って、気を緩めまくっても大丈夫な感じがする村です。悪そうな人は皆無ですね。
すぐに路地に続く道が出てきました。
吸い寄せられるように路地に入って行きそうになりましたが、まずは村の外れまで行くことが先決だと思い、泣く泣く路地をあきらめて先に進みます。
聖アルベルト教会と呼ばれる建物が見えてきたので、ちょっと中を見学させてもらいました。
きらびやかな感じではなく、質素な感じの教会ですが静まり返っており神秘的な空間であることは肌で感じますね。せっかくなので、誰もいない教会で数分間のお祈りを捧げました。
このような時間が取れるのも一人旅の利点かもしれませんね。
少し路地に入るとそこは生活の空間です。
裏の斜面には畑が広がっており、個人宅の庭も見受けられます。入ってしまうと問題になりかねないので遠目で雰囲気を味わいました。
本当は、この庭と家の間に続く路地が見えていたので、通ってみたい衝動に駆られたのですが、なんとか理性を保つことに成功して一命を取り留めました。
この村でやり残した事が一つだけあるのですが、それはこのカフェでビールを飲み損ねた事です。帰りに飲もうと思っていましたが、帰りは路地に誘われてすっかりカフェの存在が頭から抜け落ちてしまっていたのです。
痛恨のミスでした。無念です。
これは、この村の特産品のクリスタルガラスのお店です。
少し入りにくい雰囲気ですが、外からウインドウショッピングするだけでも楽しました。
この大通りの下にある路地もレベルが高いですね。
写真を見返すだけでもワクワクしてしまいます。いったいこの路地はどこに繋がっているのだろうと。
ところどころに公園がありましたが、真昼間からおじいちゃん達が集まってひなたぼっこに励んでいました。
イタリアのおじいちゃんは外で話すのが大好きな人が多いですね。確かにこんな公園と仲間がいれば外に出たくなる気持ちも納得です。
村のテラスからの眺めですが、村の建物とトスカーナ地方の景色が溶け合っていて見ていて飽きの来ない景色だと思います。
村の全景を見渡せる場所からだとこんな感じです。
細長い村の様子が一望できますし、美しい建物が連なっているのが分かりますね。
晩年はここに住みつきたいと思わせる魅力がありました。朝や夕方の景色も見てみたかったものです。
帰り道は積極的に路地を通ってみました。大通りから少し下がった場所に路地が平行して通っているようです。
もちろん、ほとんど人はいませんのでやりたい放題です。
悪い事はしませんが、走ったり、スキップしたり、鼻歌を歌っても恥ずかしくありませんので、気持ちよく散歩だけを楽しめる道ってなかなか無いですからね。
路地の王道です。THE路地です。
路地好きには、このアーチとその先の幅員減少がたまりません。
いつかこの村に一泊して、夜の路地探検もすることに決めた瞬間でした。
ちなみに、坂道愛好家でもあるので、このような階段も大好物なのです。
おお、鼻血が出そうなほど素晴らしい路地に出くわしました。ヤバすぎです。
興奮が続いている状態でしたが、時間は無常に過ぎ去るもので、もう集合時間になってしまいました。帰りは下り坂なのでエレベーターではなく、坂道をてくてく歩いて旧市街と新市街の間に向かいました。
この村も予想の遥か上を行く凄い村でした。
イタリアの底力を見せつけられた感じです。こんな村があとどのくらいイタリアにあるか分かりませんが、お金と時間がある限り旅してみたいと思います。
鬼でした。